シロチョウ

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翅(はね)はきれいなままでも、死んでいる蝶の身体はしぼんでいます。
それは標本を見るとよくわかります。
一般的に標本は、翅を見て研究、観賞するものなのでしょう。
生きている蝶の身体は、標本の倍近くはあって、しぼんではいませんでした。

名前のわからない白い蝶を見つけました。

静かに朽ちていく身体の先には、粉をふくように 白さが増していく翅。

わずかながらに残る生命の鼓動が、朽ちゆきてもなお、

その身体をふくよかに、その翅をみずみずしく見せてくれるのでしょうか。

2012年11月

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